「厳しく指導する」はなくなる!?

こんにちは。CAN!Pの粕谷です。

先週から2024年度の新1年生対象に説明会が行われています。まだ募集中ですので、ご興味のある方はこちらからお申込みください

何度でも伝えたいことなのですが、私たちCAN!Pは、幼児・小学生から自分の意志を持つ経験、自分で選択して決定する経験を積んでほしいと思っています。

正解のない時代に誰かが敷いたレールではなく、自分で面白い人生を切り拓いてほしいからです。改めて強くそう思わされる機会があったので紹介させてください。

イチローさんの記事を読んで考えたこと

先日元プロ野球選手のイチローさんが旭川東高校で選手指導として参加されていた様子を記事で拝見しました。

イチロー氏 「指導する側が厳しくできない」時代の流れ 「酷だけれど…自分たちで厳しくするしか」― スポニチ Sponichi Annex 野球

イチローさんの発言を一部抜粋すると、こんなことを言われています。

「今の時代、指導する側が厳しくできなくなっています。これは酷なことです。高校生たちに自分たちに厳しくして自分たちで上手くなるよう求めるのは酷なことですが、でも今そうなっています。」

学校でも課外活動でも同じようなことを言われる方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

厳しい指導で伸ばす手法はこの世から消えていくのかもしれない

昨今は過去に行っていた厳しい指導がパワハラとして認知されるケースが多いようです。
例えば、「野球でミスをしたら校庭10周してこい!」といった昔ではよくあったシーンでも、今はパワハラだと言われてしまう可能性があります。(もちろんこれらのペナルティを肯定するつもりはありません。)
指導者側も正義感を持って行っているわけですが、その一部で行き過ぎだと感じる子どもも大人も現代では増えている印象です。

子どもたちの自主性や褒める教育を重視する社会に変化している中、この手の指導方法はますます減っていくことでしょう。

厳しい指導で伸びた子どもも星の数ほどいるという事実

一方でスポーツや勉強で厳しく指導されることで伸びた子どもたちも星の数ほどいます。スポーツの厳しい練習や空気感があるからこそ頑張れた方も多いでしょう。

厳しい指導によって、自分だけでは頑張れない子のレベルが上がり、全体の平均値が上がる効果もあります。
特にチームスポーツは全体のレベルを上げる必要があるため、なおさら厳しい指導が短期的には有効です。

勉強でも同じです。「厳しくやりなさい!」と言われて、いやいやながらもやったおかげで成績が上がったというケースですね。
褒めるだけで勉強するようになるなら、誰も困っていないでしょう!と言われる方も多いはずです。

厳しい指導がなければ子どもは伸びないのか?

厳しい指導で成長した子どもたちがいることは事実ですが、では厳しい指導がなければ本当に伸びないのでしょうか?この疑問について少し私なりの意見を書いていきます。

当然ですが、指導する側としては、子どもたちに強くなってほしい、できるようになってほしいという正義感からやっていることがほとんどです。誰もペナルティを与えたくて与えているわけではありません。

しかし、多くの大人が厳しくしないと伸びないという考えを持っているようにも思えます。家庭、学校、習い事、課外活動などあらゆる場面でそう感じることがあります。

そもそも子どもは厳しくしなくても伸びるようになる方法はたくさんあります。これは多くの方に理解していただきたいです。CAN!Pでもその働きかけを日常的に行っていますし成功事例も多くあります。今後も保護者の皆さまと一緒に考えていきたいですね。
ただし、時間もかかりますし、忍耐も求められます。短期的な成果を望む場合は難しいかもしれません。ここが話を難しくする理由の一つでもあります。

自律的かつ主体的な姿勢がなければ伸びない時代が来るかもしれない

今回のイチローさんの話にあるように、現代では厳しくしてもらえる環境はどんどん減っています。厳しい環境でなければ頑張れない子にとっては、自らその環境を作っていくことが求められます。つまり、自分で律して、主体的に行動することが伸びていく前提条件になっていくわけです。

私の考えでは、割と早い段階から子どもたちに意志を持つ経験や、自分を律する練習をしていかなければならないと思います。年齢が上がれば上がるほど環境がそうさせてくれなくなっていきます。

だからこそ私たちは幼児・小学生のうちから遊び・学習・体験を通してそのような機会を設けているのです。

私たちの目指す教育の本質は何ら変わらないのですが、時代がよりその考えに近づいていくように思ったので書いてみました。

それではまた!