こんにちは!
CAN!Pスタッフの長﨑です!
今回は「理想を実現させるコツ」というテーマで、CAN!Pラボでの子どもたちの様子をお伝えします!
川の生き物プロジェクト
現在、金曜日のラボでは、ある3人の子どもたちが「川の生き物プロジェクト」に取り組んでいます。
近くにある樋井川に行って、魚やエビなどの川辺の生き物を捕まえ、育てるというものです。
このプロジェクトの彼らの行動の中に、「理想を実現させるコツ」を感じました。
そのコツとは
①五感で受け取る
②仮説を立ててやってみる
③原動力
の3つです。
1つずつ説明します。
①五感で受け取る
彼らにとっての理想は「自分たちで捕まえた生き物を自分たちで育てること」です。
その実現に向けて、最初はインターネットで生き物の育て方を調べ、そのとおりに水槽を準備していました。
しかし、いざ生き物を育ててみると、うまくいきません。
翌週CAN!Pラボにやってきたときには、多くの生き物が死んでしまっていました。
そこで、水を変えたり、生き残っている生き物を移したりする中で、彼らはいろいろなことに気づきます。
水がやけに温かい。
水が臭すぎる。
エビが入っている水槽はきれいなままなのに、エビが入っていない水槽は汚い。
死んでしまったエビが水槽から飛び出て赤くなっている。
たくさんの生き物を入れた水槽の方が死んでしまった魚が多い。
五感をフルに使うことで、インターネットからは得られない様々なヒントに気づきます。
そして、理想を実現するための、リアルな状況に適したアイデアを得ることができます。
②仮説を立ててやってみる
五感で受け取ることで得た気づきをもとに、子どもたちは仮説を立てました。
エビと魚を一緒に水槽に入れることで、エビが水槽の中をきれいに保ってくれるのではないか?
川の水温を測れば、生き物に適した水温が分かるのではないか?
室内で風通しの良い場所に設置すれば水温を保てるのではないか?
定期的に空気を送れば、水の中の酸素を増やせるのではないか?
広い水槽で生き物の数を減らせば生き続けられるのではないか?
これらの仮説をもとに、子どもたちは次々にアクションをしていきます。
その結果、うまくいったこともあれば、また失敗してしまうこともあります。
しかしこれは、先行きの見えない中でも自分なりに仮説を立てて、実行し、じわじわと進んでいく姿です。この積み重ねが、理想の実現へ近づくためのステップです。
③原動力
何かを実現させようとしたときには、どうしても壁にぶつかることがあります。
その壁を乗り越えるためには、そもそも「その壁を乗り越えたい」と思うだけの原動力が必要です。
彼らにとっての壁は「捕まえた生き物が、次にCAN!Pラボへ来るときには死んでしまっている」ということです。
そもそも週に1~2回しかCAN!Pラボに来ない彼らにとって、この壁は意外にも険しいものでした。
もちろん、彼らが来ない日も、スタッフでエサやり等はしていました。
それでも、彼らがまたCAN!Pラボにやってくるときには、捕まえたほとんどの魚やエビが死んでしまっていたのです。
しかし、彼らは何とかできないかと方法を模索し続けていました。
彼らがあきらめないでいられたのは、確かな原動力があったからだと思います。
彼らにとっての原動力は、「自分たちが苦労して捕まえた大事な生き物である」という事実です。
もともと川遊びが好きだった彼らは、本当に楽しそうに川で生き物を探していました。
動きが速くてなかなか捕まえられない魚や、今まで見つけた中で一番大きなエビ、岩の下に隠れていた二ホンウナギのような生き物など、
彼らが捕まえた生き物は、彼らが苦労して手に入れた宝物のようなものです。そこには確かな愛着があります。
この感覚が原動力となり、壁にぶつかってもあきらめずに試行錯誤を続けられたのでしょう。
終わりに
今回、子どもたちの姿から、3つの「理想を実現させるコツ」を学びました。
(もちろん、これ以外にも必要なことはたくさんあるので、あくまでも一部です。)
CAN!Pのビジョンは「自らの意志で選択し、決定できる人に溢れる社会をつくる」です。
「自らの意志がある」とは、「自分の目指す理想がある」とも言い換えられます。
だから、「自らの意志で選択し、決定できる」ためには、理想を実現するためのスキルやマインドセットが必要になります。
子どもたちは、まさにそれらを磨いている最中なのだと感じます。
CAN!Pラボは学校などと違い、やるべき内容は決まっておらず、かなり自由に活動ができる場です。
だから、子どもたちが「やりたい」と思えることの中で、「理想を実現させる」経験を積むことができます。子どもたちの一人ひとり異なる「原動力」を活かせるということです。
これがCAN!Pラボの価値の一つであると、再確認することができました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!