こんにちは、平田です。夏休みが終わり、学校が始まりましたね。
きりんアフタースクールでは夏休みのイベントが終わり、子どもたちは放課後に登校して過ごしています。
さて、きりんアフタースクールは家でも学校でもなく、放課後に子どもが来る場所です。
この場所と表現した場ですが、子どもたちにとって安心して過ごせる「居場所」と言える場所にするためにはどうしたらいいのだろう…?
そんなことを最近考えています。
今回は、子どもにとっての居場所について感じたことを書きたいと思います。
人が集まる居場所とはどんな場所か
「居場所」について考えたのは、先日、きりんアフタースクールから車で数分のところにある、地域の子どもや大人たちが集まる場所を訪ねたことがきっかけでした。
そこは住宅地の中にある古民家で、地域の子どもたちや大人たちが何の気なしに集まる場所でした。
そこでは、ふらりと人が来て(誰が行ってもよくて)、自由におしゃべりをしたり、遊んだりできる場所でした。自分を飾らなくてよくて、自分らしく安心して過ごせる「居場所」という言葉が当てはまるような場所になっていました。
普段、子どもたちと関わる仕事をしているわたしは、きりんアフタースクールが子どもたちにとって「居場所」と思える場所になっているかなあ…と考えずにはいられませんでした。
A君とのやりとりの中で感じた感覚
次の日。きりんアフタースクールの学習室で、学習を始めたA君とこんなやりとりをしました。
A君は宿題をやってはいるのだけれど、その日は持って来られなかったという話でした。
わたしが「どうして?」と聞くと、A君は「今日は学校の下校時刻が早くて…、でも家の鍵をおじいちゃんがもっていたから(おじいちゃんが悪いという話ではありません)…」と、一生懸命説明してくれるのですが、気持ちが焦ってうまく説明できません。
いつもとは動きがイレギュラーな日で、きちんと理由がありそうだと察したので、もう一度、順を追ってじっくり話を聞くことにしました。
誰がどう行動して鍵が受け取れなかったのかがよく分からなかったわたしは、話の途中で何度もA君に聞き返しました。
そうすると、その都度、一生懸命に説明してくれるA君でした。
わたしとA君がこのやりとりをしているとき、学習を始めようと予定していた時間をかなり過ぎてしまっていたのですが、A君がわたしに分かってもらおうとして説明している話を聞くことはとても大切な気がして、時間のことは置いておいてじっくり話を聞きました。
そして、A君はわたしに何度聞き返されても、嫌な顔をせずに説明するのでした。
そして、A君の話は最終的に、「朝から宿題をランドセルに入れておけばよかったわあ…。」と自ら結論を言って終わったのでした。
自分の気持ちを受け止めてもらえる場所
うまく言葉にできないのですが、A君の話をじっくり聞いていた時間がとても大切だと感じる時間でした。
そして、A君のうまくいくことも、一度ではうまくいかないことも、今までの経緯も含めてこんな自分になりたいと思っているけどなかなか難しいと思っていることなども、全部まるっと含めて、受け止めたいと思いました。
また次の日。
自分の子ども時代のことが頭に浮かんできました。
周囲にはじっくり話を聞いてくれる先生がいて、学習での困りごと、友だちとのことなど聞いてもらっていたことを思い出しました。
そして、そういう先生が周囲にいた学校生活は安心して過ごせていたような気がします。
終わりに
わたしは、自分の話を聞いてもらえる場、もっと言うと、「自分の気持ちを受け止めてもらえる場所」をつくっていくことが、子どもたちが自分らしく安心して過ごせる「居場所」となるための一つの鍵だなと、改めて、じわじわと考えたのでした。
そして、子どもたちにとってきりんアフタースクールが何かしら居心地のよさを感じてもらえる場所になっていたら嬉しいなあと思います。
これからも子どもたちが安心して過ごせる「居場所」をつくっていきたいと思います。