「あなた」はどんな原体験でできていますか?

おはこんばんにちは。福岡市城南区にある探究学習スクールの鈴木です。小学生の子どもたちと一緒に「やりたい!」をカタチにする塾をやっています。

今回のテーマは「原体験」についてです。

最後まで読んでいただけると嬉しいです!それではどうぞ!

「原体験」って?

スタートから「原体験」という言葉が飛び込んできましたが、前提を合わせるために定義をそろえておこうと思います。

原体験とは

自分の考え方や人格を形づくる、強烈な印象の体験」のことです。

たとえば

「あの先生にあこがれて、先生になった」

「料理をほめられて、シェフになった」

などがイメージしやすいかと思います。

(本当はもっと細かいプロセスがありますが)

ピンク色で囲まれた部分が原体験

そして自分の考え方を形づくるほどの「強烈な印象」の体験ですよ、、、

ただの体験ではなく、本当に心に刻まれるようではなければ「原体験」とはいえないようです。

CAN!Pとして小学生の子どもたちと関わってきてなんとなく感じているのは、

・困難をのりこえる

・ホンモノに触れる

といった体験によって、子どもたちの「自分に対する思い込みや考え方」がつくられているなぁというところです。

私たちCAN!Pラボでの活動でもこんなことがありました。

料理、工作、アート、実験などの分野の中から、自分のやりたいテーマを選んでプロジェクト化する「マイプロ」という活動の出来事です。

2024年の4月当初

「やりたいことない、、知らん」

「なにしたらいいかわからん」

といっていたこの子が

ある日を境に自分でプロジェクトを決められるようになりました。

きっかけになったのは、「ラーメンプロジェクト」での達成感です。

「意外とやってみたらできるやん?」

「○○くんすごいね!」

まわりの声を受けて「自分って意外とできるかも!」と思える原体験になっているのではないかと考えています。

↓ラーメンプロジェクトの記事はこちら!

究極のラーメンへの道のり – CAN!P

ラーメンプロジェクトをきっかけに、今度は寿司プロジェクトを進行中!

原体験はどこから?

もっとふかぼりしていきます。

「原体験」ってどんな要素があるといいんでしょうか?

研究データや本で調べたことと、子どもたちとすごしていて分かったことがあります。

それは

・間接的な体験よりも直接的な体験

・そしてその体験のなかに「!」があること

ということです。

こちらはイメージしやすいのではないでしょうか。

YouTubeやネットで得られた情報をもとに

「あ、それしってるよ(やったことないけど)」

「それって○○ですよね(やったことないけど)」

という間接的な体験と

「自分でやってみたら意外と大変だったんだよね」

「わからなかったけど、ふれてみると本当に楽しかった」

という直接的な体験

より「自分の考え方」を形づくるのはどちらかと聞かれれば、答えを出すのは簡単です。

さらに、この「原体験」には必ずと言っていいほど

その子自身の「!」が存在します。

「!」とは感動、つまり心が動く瞬間のことです。

うれしい、かなしい、たのしい、きつい、達成感、、などなど心がめちゃくちゃ動く出来事が「強烈な印象」になると確信しています。

そしてさらにこの「!」は

①自分できめた、できたこと

②これまでにやったことがないこと

③新しい発見や出会い

のどれかが含まれているということも分かっています。

そしてこの「!」な体験(=原体験)はこんなときに生まれやすいです。

つくったこともない秘密基地づくりにチャレンジしたり

パスタの味を見ようみまねで再現しようとしたり

「知ったこと」をそのままにせず

「実際にやってみる」そして「できる」

そんな体験が自分の考え方をつくっていくのです。

あのお店の味を再現したい!といって麺からパスタづくりをした彼女は、「みんなにおいしいものを食べてもらいたい」と仲間を巻き込んでレストランをひらきました。

そんな体験を経て

「自分が考えたことがみんなで実現できるのがうれしかった」

と言っていたんです。

「自分の考えたことが実現できるかもしれないから、チャレンジしてみよう」とこれから彼女が意思決定をしたとき、この一連の流れは原体験になったといえるでしょう。

↓instagram動画はこちら!

Instagram

CAN!Pがみんなに味わってほしい価値

「!」な原体験を紹介しました。

一方で、間接的な体験だけだとどうなってしまうのでしょうか。

下の図のように、「知っただけ」になってしまうんです。

情報にあふれている今を生きる子どもたちは「情報」をつかみやすいです。ただ、その「情報」の真骨頂って、実際にやってみること、ふれてみることで初めて味わえるようになるのではないでしょうか。

そしてやってみた先にある

「!」な体験をつかめないのはほんっっっとうにもったいないです!

CAN!Pの代表の粕谷(かっちゃん)もこう言うほどです。

「CAN!Pの競合はYouTubeだ!」と。

CAN!Pラボの事例を紹介しましたが、CAN!Pグループは特にこの「!」な体験を子どもたちに提供しています。

CAN!Pは5つの事業で構成されています。

主体的になれるアフタースクール「CAN!Pアフタースクール」

放課後でバイリンガルを目指す「CAN!PEnglish」

やりたい!をカタチにする「CAN!Pラボ」

野外体験でホンモノにふれる「CAN!Pアドベンチャー」

主人公でいられる学校「CAN!P スクール」

これらのどれもが子どもたちに

「!」な体験を提供することをスローガンに掲げています。

なぜなら、「!」な原体験がその子の考え方を形づくるからです。

自然というホンモノに触れる体験

英語を身近に感じ、自分でつかってみる体験

ちょっと難しそうだけど飛び込んでみたい体験

以前「CAN!Pはきっかけを提供している」という内容のブログを書きました。

CAN!Pとは、○○屋さんです – CAN!P

提供しているのは「きっかけ」

そして、みんなに味わってほしいのはこの「!」な体験です。

「!」な原体験こそが、今後の子どもたちの考え方や意思決定に大きくかかわると信じて活動を続けています。

さいごに

とても長くはなりましたが、「原体験」というテーマでブログを書きました。

正直なところを申すと

この「原体験」はネガティブな側面のものもあります。

たとえば

「あなたには無理だ、と言われてきたから挑戦が怖い」

「みんなの前で失敗して笑われたから、なにもやりたくない」

「すっごく怒られたから、みんながやる方を選びたい」

などです。そんな子どもたち、生徒たちを見てきました。

強烈な「!」がある原体験は、その子の考え方や意思決定に本当にかかわっているんだなと感じています。

一方で

「無理だといわれてきたけど、やってみたらできた」

「笑われたけど、一生懸命やったらよろこんでもらえた」

「怒られたけど、自分の考えに共感してくれる人がいた」

とあるきっかけで変化がつくこともあります。

それだけに貴重で、慎重で、でもどんなきっかけにもなるのが「原体験」です。

その人が大切にしたい価値観や考え方をふかぼっていくとたどりつくのも「原体験」です。

私も自分の考え方や意思決定のクセを形づくっているのは

・小学生の頃にイベントを成功させた体験

・失敗して笑われた体験

だと感じています。

最後にこの問いで締めくくります。

あなたはどんな「原体験」でできていますか?

読んでいただき、ありがとうございました!