「やりたいことがない」の乗り越え方

こんにちは。原口です。

民間学童「きりんアフタースクール」では、子どもたちが自らの意志で考え、選択・決定できるよう、遊びや学びの場づくりを日々試行錯誤しています! 

きりんアフタースクールでは、子どもたちの「好き」が見つかるような体験活動や環境を用意しています。

子どもたちはその中で「今日はこれをやりたい!」と思うものを見つけて思い思いの時間を過ごしています。

しかし、「やりたいこと」がはっきりとしていない子も中にはいます。

1年生のA君はなかなかやりたいことを見つけられず、「何すればいい?」「何もすることがない~」とスタッフに伝えにくることがしばしばありました。

そんなA君でしたが、最近は自分が「やりたいこと」に夢中になって過ごしている場面を目にすることが増えてきたのです。

これって、大きな変化なんじゃないかなと思っています。

今日は、A君が「やりたいこと」に出会うまでの過程に何があったのか、考えてみようと思います。

A君の変化

きりんアフタースクールには広い園庭、体育館、室内で遊べるボードゲームや工作用の道具・廃材などがあり、その選択肢の中から子どもたちは過ごし方を決めます。

例えば、園庭で友達と一緒に野球をしたり、室内でマフラーを黙々と編んだりなどなど、その日やりたいことを見つけて過ごしています。

そんな環境の中でも、なにをして遊んだらいいのかわからないA君に「一緒に外に行ってみない?」「こんな遊びもあるよ」と伝えてみます。

でもA君は「それはしたくないな~」と一刀両断。

「声をかけるのは逆効果なのかも、、、」そう考えた私は、A君が一緒に遊びたくなるような場づくりを意識して過ごしてみることにしました。

A君の横で他の子どもたちと談笑したり、工作したり、遊んだり、、、なんてことないことばかりでした。

するとA君もそこに自然と入ってくるようになったのです。

そんなことを繰り返すうちにA君は、大人がいなくても自分で工作をしたり、お友達と一緒になって遊んだりするようになりました。

「やりたいこと」を見つけるまで

ここに至るまでにA君にはこんなステップがあったんじゃないかなと考えています。

1.どんな選択肢があるのかを知る
人は知らないものから選ぶことはできません。
A君はきりんアフタースクールでどんな過ごし方ができるのかを、友達の様子を見ながら興味が湧く遊びを1つずつ集めていたんじゃないのかなと思います。

2.遊びを自分仕様に変える
友達の遊びを見ながら、遊び方を知りつつ、興味があるものや得意なものと掛け合わせていくことで「やってみたい」ことがA君の中にどんどん増えていきます。

3.同じ空間に影響を及ぼし合う友達がいる
友達は「何かを一緒にする人」でもありますが、「違うことをしていても、触発される人」であったりもします。

友達の出来上がった作品を見て、真似してみたり、会話がはずんだりと、緩やかな友達との繋がりが面白さの1つになり得ると
A君を見ていると感じました。

また、最初は子どもたちで過ごしている場に大人がいることで、大人が緩衝材となって他の子と安心して意思疎通できるなんてこともあります。

A君も大人がいるからこその遊びへの入りやすさはあったように思います。

このように、A君はA君なりに日々の小さな挑戦を積み重ねながら、きりんアフタースクールを「自分がやりたいことをやれる場」に変えていきました。

自分自身でこの環境を創り上げたA君。
この経験がA君にとって1つの自信になっていたら嬉しいなぁと感じています。

さいごに

ここではA君にフォーカスして書いていましたが、どのお子様も大人が知らないところで沢山の挑戦に日々挑んでいるんじゃないかなと思います。

そんな子どもたちの挑戦を見守りながらも、大人なりに考えながらサポートを全力でしつつ、子どもたちの成長や変化を気長に待つことも大切にしていきたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。

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