こんにちは、みえです!
先日、子どもの「やりたくない」という気持ちに対してどう受け止めて、どう返すのかに迷った出来事がありました。
今回はそのことについて書きたいと思います。
理由を知りたい
プレ開校に通ってくれているA君は登校するなり、「今日、勉強したくない!」と言いました。
どうしてか理由を聞いても、「やりたくないから。今日は、せん。マイプロジェクト以外はせん。」と。
A君の言う勉強とは、国語や算数といった基礎学習と、テーマ学習。
話を聞くと結局、やりたくない理由はない。
ただ、やりたくないだけ。
きのうは勉強は嫌ではなかった。
今日は絶対にやりたくない。
明日はやると。
明日はやるというところから、どうやら、ただめんどうくさいだけではない様子。
A君の中で言語化できないけれど、何かしらの心のしんどさか、体のしんどさがあるのかもしれないと思いました。
正直迷った判断
この時点で分かったのは、A君は「自分がどうしてやりたくないのか」を自分でも理由が分からないということです。
そして、自分でもよく分かっていない自分の気持ちを言語化することができない状況です。
こういうことは、学年が下がるほどよくあることだと思います。
そして、もしも勉強の内容や、やり方に難しさを感じているなら、それを取り除かなければA君が苦しいままで、またすぐに同じことが起こります。
だから、つまずきを感じている内容があるのかということを根ほり葉ほり聞いていきました。
結局その日は、「そういう気持ちになる日もたまにはある。今日は勉強をなしにして別のことをしてゆっくり過ごす。パワーをためる日にする。」ことにしました。
この日、一日勉強はしない、という判断。
正直わたしは迷いました。
これでいいのかな?と。
A君の話をしっかり聞いて判断したことだけど・・・。
また同じことが頻発したらどうしよう・・・。
スタッフのゆうやにも言わなかったけれど、これがそのときの正直な気持ちでした。
しっかり聞くことの大切さ
「今日は、勉強はしない。思っていることがあるなら、言ってくれたらきちんと話を聞くから。これからも思うことがあるなら言ってほしい。」というわたしたちの言葉に、A君は「やっぱり言ってよかった。」(分かってもらえたというような反応)と言葉をもらしました。
そうか、A君も、やらないことは世間的にはよくないと思っている。でもやりたくない。その気持ちを聞いてもらえて、分かってもらえたというところが、重要ポイントだったんだ。とわたしは気づきました。

A君が下校してから思ったのですが、前日A君は今までで一番基礎学習をがんばっていたので、がんばりすぎて疲れたのでは?と。
自分でも気づかないところで疲れがたまっていたのかなと思います。
そしてA君は、次の日はきちんと勉強をがんばりました。
一つ一つのケースの対応に、これ!という正解はきっとないと思います。
この対応どうなの?と思う方もいるかもしれません。
大切なことは、頭ごなしにダメというのではなく、逆に理由はおいといて何にでもいいよと言うのでもなく、子どもの話をしっかり聞くということ。
子どもが何かしら発信していることは、逃さずに受け止めるということなのだと思います。
そして、一年前のわたしだったら、思い切って一日勉強をしないということを受け入れる受け止め方をしていたのか?または、できたのか?と思います。
同じ教育の仕事でも違う環境、出会う人々、今見ている視点、いろいろな変化が自分の中に変化を与えているのだと思います。
最後に
CAN!Pスクールだからこそ、今回みたいなケースに、そのとき時間をかけてしっかり話を聞き、時には余白をもった対応もしていけることが、子どもにとっての安心を生むのかなと思います。
もちろん、スクールとして子どもたちにこんな力をつけてほしいというものがあるので、そのことはきちんと伝えた上で、これからも子どもとスタッフの両方が前向きに進んでいける案を一緒に考えられればいいなと思います。