おはこんばんにちは。福岡市城南区にある探究学習スクール「CAN!Pラボ」の鈴木です。子どもたちの「やりたい!」を実現させるスクールをやっています。
今回は「人生の点数を上げよう」というテーマで
子どもの視点、社会の視点から考えてみようと思います。
最後まで読んでいただけると嬉しいです!
それでは、どうぞ!
最近のCAN!Pラボ
私たちは「マイプロ」といって子どもたち個人のやりたいことをプロジェクト化する活動を実施しています。
子どもたちのプロジェクトはこんな感じです。
チョコレートマフィンづくり。トッピングはオリジナル~大好きな猫の模様をそえて~
野球ボールづくり。クオリティ高っ(2球目はさらにレベル上がってます)
ダンボールをアルミホイルで巻いて剣を作っています
PCスタンドづくり。大人のこまりごとからスタートしました。
アウトプットデイの準備中のできごと
これだけの「やりたい!」をプロジェクト化する活動「マイプロ」です。
プロジェクトの成果だけではなく、過程を伝えるために「アウトプットデイ」という発表の機会を設けています。
参加いただくのは、CAN!Pラボの子どもたち、保護者の方々、地域の方々、学校の先生など形態も形式もさまざまです。
先ほどもお伝えしたように
「成果だけ」ではなく「過程を」
加えて参加いただく方も一緒にその場をつくってほしいというのが私たちの願いです。
さて、今週のCAN!Pラボでは子どもたちは発表資料作りに奔走中です。
資料をつくるって「これまでの活動の過程」をふりかえる機会でもあります。
補助の質問事項もなんこか用意しています。
そのなかで
「このプロジェクトを通して“成長”したことはなんですか?」
という質問があります。
この質問、子どもたちは大変苦戦していました。
“成長”の基準
「成長…か、、、ないな、、」
「成長したのかな~?」
と言う子どもたちに
「でもさ、最後まで何度もやりとげたよね!」
「道具の使い方は以前よりもマスターできたんじゃない?」
と私たちスタッフは補助の声かけをします。
そういうと
「え?!それも“成長”でいいの?」
「もっとすごいことかと思ってた!」
と子どもたちは言いました。
私たちスタッフの大人がみる子ども像と子ども自身が見る子ども像にちがいがあったようです。
そこで子どもたちの考える
「“成長”の基準」のようなものが見えました。
図にするとこんな感じです。
成果がわかりやすいものこそ成長(100点取る、いい作品つくるなど)
はじめとくらべてどんな変化があったかどうか
先に言っておきますが、これは子ども全員がという訳ではありません。
・わかりやすい成果が出れば成長
・はじめからの変化があれば成長
この二項ですが、私は子ども自身が後者の「はじめからの変化を成長」と認められるようであってほしいなと思うのです。
もちろん「わかりやすい成果」は子どもたちにとってうれしいものです。
100点とったとか、ほめられたとか、すごいものつくったとか。
ただ、大人はつい言っちゃうんです。
「すごいね!!!!」って。
成果をほめられると
「成果を出せばほめられるものなんだ!」
「ほめられることが成長だ!」
と思うようになるのではないかな、と考えています。
誰かにほめてもらうためだけに頑張るのはいいことですが、いきすぎると「自分の意志」がどこかに行っちゃうような気がしているんです。
「成果」も大事、だけどその「過程」である
・しんどさ
・うれしさ
・つらさ
・おもしろさ
にも目を向けてほしいと願っています。
なぜならその体験こそが、他とは代えのきかない自分だけのものだからです。
日本の学力はハイレベル、でも満足度は最下位
ちょっと話が飛びます。
12月10日にOECD(経済協力開発機構)が16~65歳対象に行った「国際成人力調査」というものがあります。
ここで日本は
読解力、数的思考力、課題解決能力でトップレベルの成績を残しています。ただ、生活満足度も調査されていたのですが、こちらは最下位との結果が出ています。
出典元:日本の大人「学力」はトップ水準 OECD調査、生活満足度最下位(共同通信) – Yahoo!ニュース
これだけ高い「成果」をだせていても
「生活満足度」は最下位なんです。
※ニュース、OECDの資料で考える要因は「スキルと仕事のミスマッチ」があげられています。
ここからは私の考えです。
「満足度」を下支えするものって
自分自身が
「意志をもって行動したか」
「成果と過程をどれだけ自分で認められたか」
だと考えています。
今のマイプロでもそうです。
子どもたちは素晴らしいアイデアをもっていて、プロジェクトはどれも輝いています。
それぞれによかった・わるかった・うまくいかなかった・できた、はあるでしょうが、それでも「自分はやったんだ」「少しでも成長したんだ」と心から認められるよと本当の意味で充足できるのではないかと考えています。
自分の意志でやりたいことを決める
「自分の成長の基準」のハードルを下げ、自分を認める
それでも目指したいものがあるから、目標との差分を埋めていく
これができるようになったら素敵じゃありませんか?
さいごに
タイトルにもある通り「人生の点数を上げよう」
というのが今回伝えたかったテーマです。
もちろん人生には絶対的な基準はないし、点数なんてつけるものではないです。
つけようと思えばちらつくのは「他人の基準」だからです。
ただ、
「自分で決めれた」
「自分はこれだけのことをやったんだ」
「少しでも変化があったんだ」
という「自分自身の採点基準」のようなものも同時に持ち合わせていてほしいです。
「英語しゃべれますか?」って聞かれて
ちょっとしゃべれるのに
「いや、まったく」と謙遜して言っちゃうのが私たちです。
ちょっとでもしゃべれたらOKなんです。
10点でも2点レベルでもOKなんです。
すべて100点取らないとNOではないんです。
謙遜は美徳とされていますが、ときに「今の自分最高じゃね?」と思える瞬間があってもいいじゃないですか。
とはいえ、わかっててもできなくなるのが本音。
だからこそ自分の“成長”を認められるようになって、成果も過程も全部丸ごとおもしろがって、イキイキする子たちをこれからもサポートしていきます。
今回のアウトプットデイ準備で新たな課題(というか思い込み?)がみつかったことに私はワクワクしています。
まだまだ長い旅の途中ですが、その道中を楽しみます。
すべての子どもたちに、原体験になるような「!」な体験を。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
お知らせ
CAN!Pラボは冬休み限定のウィンタースクールを開校します!
・アイシングクッキー
・ゆめぎんがへ探検
・ビーだまめいろ
といった工作、料理、課外活動も充実しています!
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