どう使う?曜日ごとの予算「4,000円」

こんにちは。

CAN!Pアフタースクールのざきくんです。

1月は、「行く月」といわれるように早くも最後の週になりましたね。

さて、今回は金曜日に行われている話し合いの様子についてお届けしたいなと思います。
金曜日の子どもたちが向き合っている課題は、「ルービックキューブを曜日ごとの予算の4,000円で買って良いか?」という議題です。

今回は、先週のはじめの会と帰りの会で行われた話し合いの一部始終をお届けしたいと思います。

ルービックキューブが欲しいです。

この話し合いのきっかけは1人の男の子の「ルービックキューブが欲しいです」という一言がきっかけでした。

現在、アフタースクールにはルービックキューブが2個あるのですが、
スピードが速くやりやすいモノと、少し動きが硬いモノの1個ずつです。

「さくさく動くルービックキューブが欲しい」

本人とも話したあと、アフタースクールで使えるお金で買うことになるから、みんなに相談してみようとはじめの会で話し合うことになりました。

4,000円のうちの2,000円

アフタースクールでは、曜日ごとに使える予算を4,000円に設定しています。

よりみち(体験活動)での活動の予算に主に使われています。

ルービックキューブが欲しいA君は、この予算を使ってルービックキューブを買えないか、はじめの会で議題に出してくれました。

「今月の曜日の予算で、ルービックキューブが欲しいです。」
「4,000円の予算の中から、2,000円くらい使いたいです。」

初めて、子どもたちが「お金を使う」という話し合いになりました。

提案を聞いて、子どもたちからは様々な意見が出てきました。

「別に買ってもいいと思う」
 「よりみちのお金がなくなっちゃうんじゃない?」
 「今あるルービックキューブを交代交代でつかえばいいじゃん」

賛成の意見、反対の意見、疑問の声。子どもたちは真剣に自分事として考え始めました。

「今のルービックキューブは、2人で使うと取り合いになる時がある」
 「さくさく動くやつがもう1個あれば、争いも起きなくて、ルービックキューブをとれずもめてしまったことがあり、泣いてしまった」

確かに、A君なりに考えた様子が伝わってきます。
いろんな意見が出て、話し合いは終わらず、帰りの会でも行うことになりました。

話し合いの難しさ

17:40 からの帰りの会にも話し合いが行われました。

「泣いてしまった人がいるんだから、そういう人を減らすためにも買った方がいいんじゃないか」

「4,000円予算があるなら、そのお金をためて1ヶ月の最後に余ったお金で買えばいいんじゃないか」

「リクエストボックスを作って、ルービックキューブ以外にもほしいものを集めたりして購入する方式を作った方がいいんじゃないか」

いろんな意見が帰りの会でもあふれ、話し合いは困難になり、来週も話し合いの場を設けることになりました。

僕は、子どもたちで話し合いの場を作ってほしかったので、極力手は出さずに見守っていました。
最高学年が3年生という金曜日で、大人が介入しなくても様々な意見を子どもたち同士で話し合えていることがとても驚きました。

また、この話し合いを通じていかに話し合いが難しいものであるかを考えさせられました。

 1.「お金を使う」ことの重み

子どもたちにとって、4,000円という予算は初めて意識する「限りあるお金」でした。

「使ったら減る」 「減ったら他のことができなくなる」

この当たり前のことを、話し合いを通して実感していく様子が見られました。

2. 「みんなのお金」という自分事化

これは「A君のお金」ではなく、「みんなのお金」です。

だからこそ、A君だけが欲しいと思っていても、簡単には決められない。
みんなで話し合って、みんなで決める必要がある。

でも、「みんなのお金」を自分事として捉えることは、子どもたちにとって簡単ではありません。

「僕は使わないから、どっちでもいい」

そんな声も聞こえてきました。でも本当にそうでしょうか?
このお金は、自分たちの使えるお金。自分には関係ないと言っていいのでしょうか。

3. 話し合いの進め方

今回、本格的な「意思決定のための話し合い」に挑戦している子どもたち。
もちろん、初めてこんな大勢で議論するという子も珍しくはないかと思います。

  • 意見を言う
  • 他の人の意見を聞く
  • 質問する
  • 反論する
  • 妥協点を探す
  • 決定する

こうしたプロセスを、まさに今、体験しながら学んでいます。

スムーズに進まないこともあります。話が脱線することもあります。
話し合いの主語が”もの”ではなく、個人名になってしまう。
いろいろな体験をしながら、子どもたちは学んでいっているのではないでしょうか。

4. 「自分たちで面白くする」ための話し合い

よりみちは、「自分たちで面白くする」ための活動です。

その予算をどう使うか。これも「自分たちで決める」ことです。

誰かが決めてくれるのを待つのではなく、自分たちで話し合い、自分たちで決める。そのプロセスこそが、「自分たちで面白くする」第一歩なのかもしれません。

これから、見守っていきたいこと

この話し合いは、まだ続いています。

来週、子どもたちはどんな結論を出すのでしょうか。

  • 買うことに決まるかもしれません
  • 買わないことに決まるかもしれません
  • 別の妥協案が出てくるかもしれません
  • まだ決まらず、さらに話し合いが続くかもしれません

どんな結論になっても、それは子どもたちが自分たちで出した答えです。

大切なのは結論よりも、そこに至るまでのプロセスだと思っています。

  • お金を使うことの意味を考えること
  • みんなのお金を自分事として捉えること
  • 意見が違う人と話し合うこと
  • 最後は決断すること

こうした経験の一つひとつが、子どもたちを成長させていきます。

子どもたちの話し合いを見守り、時には意見をまとめたり、困った時には助けたりするけれど、答えは与えない。そんなスタンスで、これからも寄り添っていけたらなと思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。