教育で育むべき3つの承認とは

こんにちは!ぴかりんです。

民間学童「CAN!Pアフタースクール」では、子どもたちの主体性が輝く場をめざして、日々試行錯誤を重ねながら活動を続けています。

今日は、教育学者であり哲学者の苫野一徳先生(熊本大学大学院准教授)の著書『どのような教育が「よい」教育か』を読んで感じたことを、CAN!Pでの実践と重ねながら書いてみようと思います。

「本質を理解する」ことの大切さ

この本を手に取るきっかけとなったのは、苫野先生のあるラジオ番組内でのこんな発言でした。

「本質を理解すれば、それを実現するためにできることが見えてくる。
しかし、もし本質がわからなければ、思考の方向がそれてしまう。
議論を有意義なものにして思考を深めていくためにも、まずは前提となる本質について考えることが大切。」

この言葉に「なるほど」と思い、私はすぐに本を手に取りました。
そこには、教育の“本質”を問い直すためのヒントが詰まっていたのです。


教育の目的は「自由の相互承認」にある

苫野先生は、人間とは「自由を求め、自由を実現していく存在」だと述べています。

ここでいう自由とは、好き勝手に行動することではなく、自分の欲望を自覚し、どう生きるかを意志的に選び取れる状態のことです。

しかし、自分の自由だけを主張してしまうと、他者と衝突し、結果として自由を実現できなくなります。

だからこそ、「自由は、他者の自由を承認し合う関係性の中でのみ成立する」
つまり、自分と他者が互いの自由を認め合う——この「自由の相互承認」が、真の自由のために不可欠なのです。

そして教育の目的は、この「自由の相互承認」ができる人を育てることにあると、苫野先生はいいます。

そのために必要なのが、次の3つの承認です。

  1. 自己承認:自分を価値ある存在として認めること
  2. 他者の承認:他者の存在や考えを認めること
  3. 他者からの承認:他者から自分が受け入れられていると感じること


本を読んで感じた2つのこと

この本を読んで、私が強く感じたことが2つあります。 

私たちの対話の中にも同じ本質があった
CAN!Pアフタースクールでは、スタッフ同士で「何を目指し、どう実現していくのか」を日々の振り返りや定期的なミーティングで話し合っています。

その中で、特に大切だと感じていたキーワードとして「自己承認」と「他者承認」がありました。

それがまさに苫野先生の言う自由の相互承認と重なっていたのです。

私たちが現場の実践や思考から自然とたどり着いていた考えと、教育哲学の世界で論じられていることがほとんど同じであったことに、感動を覚えました。

みんなで真剣に考えれば一人ではたどり着けなかった境地に辿り着けることができる経験を通して、
「子どもたちが自分たちで話し合い、思いもよらないことを実現していく姿」
を、今まで以上に心の底から信じられるようになった気がします。

“日々の関わり”に生かす視点を得た
もうひとつは、日々の中で子どもたちが「自己承認」「他者の承認」「他者からの承認」を少しずつ育んでいくために、どんなきっかけを作れるかを、より意識的に考えるようになったことです。

CAN!Pアフタースクールではもともと、子どもたちの「やってみたい」を形にしたり、遊びや話し合いを通してお互いを認め合ったりする時間を大切にしてきました。

本を通して、思考の幅が広がり、子どもたちにとってもっと「自由」で「おもしろい」場を育てるための力強い視点を得ることができました。

この視点を大切にしながら、これからも子どもたち一人ひとりと真剣に向き合っていきたいと思います。

今後も、試行錯誤を重ねながら変わり続けるCAN!Pアフタースクールを、あたたかく見守っていただけたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、また。