自分で「決める」ために

おはこんばんにちは。福岡市城南区にある探究学習スクールCAN!Pラボの鈴木です。小学生の子どもたちと「やりたい!」を実現させる塾をやっています。

今回のテーマは「進路選択」です。

どこの学校に行こうかな?

どこへ行けば自分のやりたいことができるかな?

そもそも自分のやりたいことってなんだっけ?

そんな進路選択は「自分で決める」貴重な機会です。

私たちCAN!Pのビジョン「自らの意志で選択して決定する」一例として、進路をテーマにしました。

CAN!Pのビジョン

今の子どもたちがどんな時代を生きているのかに触れながら、元高校教員の視点からお話させていただきます。

それでは、どうぞ!

増える選択肢

2025年を生きる子どもたちは、これまで以上にたくさんの選択肢に囲まれながら進路選択することになりそうです。選択肢が増える、ということです。

なぜかというと、「選び方」「選ぶ学校」自体が多様になっていくと考えられるからです。

ここで2つの事例をご紹介します。

①大学入試の多様化

これは過去のブログでも紹介をしましたが

「総合型選抜」と呼ばれる入試方式が登場しています。

この「総合型選抜」は大学によって方式は様々ですが、面接や口頭試問による試験が一般的です。

たとえば

・自分が探究した科学実験の「研究」をプレゼン

・実際に工学・理科などの講義を受けてみてレポートをまとめる

・3~6人の人数でグループ討論

などがあげられます。

↓実際に大学で実施された試験の例と評価がこちらに掲載されています。

教育・人材育成ワーキンググループ

さらに、2024年度の大学入試事情にも変化がありました。

推薦または総合型選抜入試で入学する大学生は、全体の入学者のうち過半数を占めるのです(※国立・公立・私立含む)

これまではペーパーテストの試験勉強をして、どれだけ点数を伸ばすかが一般的でした。

しかしこれからは「自分が熱中してきたこと」「研究としてやってきたこと」「リーダーシップを発揮できたこと」を伝える、といった方法でも大学を受験することができるのです。

大学への「入り方」といった視点では選択肢が増えているのだと考えられます。

②高校の無償化

もうひとつは、高校の支援金についてです。

家庭の経済的負担を減らすために「就学支援金」というものがありました。

ご家庭の所得帯によっては、月々に金銭的な支援を受けられる、というものです。

↓就学支援金についてはこちら

高等学校等就学支援金制度:文部科学省

この制度はこれまで所得の制限があり、限定的なものでした。

しかし、2025年4月から制限がなくなり、すべてのご家庭でも支援を受けられるというものです。

今後、私立高校の支援拡大も予定されているそうです。

これにより、公立も私立も授業にかかる金額の差が小さくなると予想されます。

そのため金銭的な理由で、進路の道が簡単には閉ざされなくなると考えられます。

よって「学校選び」という視点では選択肢が増えたことになります。

自分で「決める」ために

進路選択について2つの事例をご紹介しました。

これから高校、大学と進路選択をしていく今の子たちは、あらゆる選択肢に囲まれながら「決定」しなくてはなりません。

選択肢が増える、というのはとても喜ばしいことです。

金銭的な理由であきらめることも、好きなことをあきらめることも少なくなるからです。

ただ一方で「選択肢が増える」がゆえになにを選んだらいいのかわからない」という迷いに、これからを生きる子どもたちは直面するのではないかと考えています。

私の経験談ですが、なんとなーく周りに合わせて公立の学校を受験をしました。なんどなーく「公立主義」的なまわりの友達の空気にながされて決定したんです。選択肢が少なかったがために、決定できたのかもしれません。しかし、「もし他の選択があったなら…」ちがう未来があったのかもしれません。

はい、たらればの話をしてもしょうがないですね。

もしそんな「なにを選んだらいいかわからない」という迷いに直面したとき、手助けになるのはなんでしょうか。

それは「自分自身を知る」ことです。

・何が好きで

・どんな原体験があって

・なにをやりたいのか

日常から言葉にしておくことが大切です。

先日CAN!Pラボの活動でチャーハンづくりをしました。

「はじめてつくった!意外と好きかも」

「人においしいって言ってもらえると、よっしゃ!って思った」

「こんなにうまく作れるとは思わなかった」

活動中に思わずでた言葉が、その子自身の好み・動機・喜び・驚きなどを表しています。少なくとも「自分ってこういう人だ」を知るきっかけになると考えています。

こういった体験を重ね、自分を知り、「だからこの道を選ぶ」と言える子たちをこれからも増やすべくCAN!Pの活動にとりくみます!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。