こんにちは。ぴかりんです。
民間学童「CAN!Pアフタースクール」では、「自分たちでおもしろくする!」を合言葉に、子どもたちと一緒に日々の場づくりを続けています。
ここでは、子どもたちが「自分たちで課題を見つけ、考え、解決しながら場をつくっていくこと」を大切にしています。
そのプロセスの中で、「話し合い」を大切にしていることは、以前のブログでもお伝えしました。
“話し合い”を信じてきた1年
今回は、その話し合いの土台となることも多い、「課題発見」についてお話ししていこうと思います。
A君が疑問を抱いた背景
A君は、友達と一緒にレゴを作り、その作品をiPadで撮影してコレクションすることをとても楽しんでいます。
ある日、学校から帰ってきたA君は、いつものようにレゴを撮影しようとしました。
しかし、その日は周りで宿題をしている子が何人もいました。
レゴの撮影場所は、宿題をしている場所から少し離れたところです。
iPadを使っていても、周囲の集中を妨げるような状況ではありません。
それでも、「勉強している人がいるときは、iPadを使ってはいけない」というルールがあるため、A君はiPadを使うことができませんでした。
そのとき、A君の中に「なんだかおかしいな」という、はっきりとした違和感が生まれたのです。
「これって変じゃない?」と気づく力
A君はiPadの使用ルールを見ながら、こんなことを話してくれました。
「勉強している人がいて、気が散るような使い方をしちゃいけないのはわかる。
でも、勉強している人が気にならなくても、iPadを使っちゃいけないっていうこのルールは、意味がわからない。」
このルールは、以前Bちゃんが中心となって作ってくれたものでした。
当時は、みんなで話し合う文化がまだなく、困っているスタッフを見かねて決めてくれたルールです。
A君の話を聞いて、私はこう伝えました。
「ルールは変えてもいいんだよ。ただ、みんなのルールだから、変えたいときはみんなに聞いてみよう。」
A君は、その言葉を受けて、はじめの会でみんなに問いかけることにしました。
はじめの会は、連絡事項を共有したり、1日の過ごし方を話し合ったりする場です。
そこでA君は、こう伝えました。
「勉強している人が気にならなくても、iPadを使っちゃいけないっていうこのルールは、おかしいと思います。だから、ルールを変えたいです。」
すると、
「その気持ち、わかる!」
と、数名の子どもたちから声が上がりました。
これからの時代に必要な「課題発見力」
AIの発展によって、与えられた課題を、決められた方法で解くことは、これからますますAIが得意とする領域になっていきます。
一方で、人間にとって重要なのは、「そもそも、何が問題なのか?」に気づく力
つまり、課題(問題)発見力と言われています。
問題発見の研究を行ったゲッツェル氏は、問題を次の3つに分類しています。
このうち①「提示された問題」は受動的な問題であり、AIが得意とする領域です。
一方で②や③は、日常の中で違和感や疑問に気づき、自分の頭で考え、問いを立てる力が必要になります。
そして何よりも主体的に課題に向き合う姿勢そのものとなるのです。
A君が「このルールは本当に今の状況に合っているのだろうか?」と立ち止まり、みんなに問いかけた姿は、まさに②の「発見された問題」です。
「好都合に未完成」な場であること
私たちはつい、
「どうせ変えられない」
「これが当たり前だから」
と考えてしまいがちです。
けれど、日常の中で
「もっと面白くできないかな?」
「こうしたら、もっとよくなるかもしれない」
と問いを立てる経験を重ねていくことで、課題発見力は少しずつ育っていきます。
それは「AI時代で生き抜くため」というよりかは、「より主体的で面白い人生を生きていくため」に大切にしていきたいものだと考えています。(それが結果として今からの時代に必要な力になっていくわけですが…)
問いを持ち、考え、声に出し、場を変えていく。
その積み重ねこそが、自分の人生を、自分の手で面白くしていく力だと、私たちは信じています。
そのためにも、CAN!Pアフタースクールは、 子どもたちにとって自分たちでいかようにも変えていける「好都合に未完成な場」そして「安心して発言できる場」であり続けたいと考えています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。