子どもの「やる気スイッチ」

Hola! カボチャやくりの季節商品が並びはじめ、秋の訪れを感じている、ぶいちゃんです!

民間学童「CAN!Pアフタースクール」では、希望者に「学習タイム」を取り入れています。「学習タイム」とは、国語と算数の基礎学力を養成しつつ、学習に対する姿勢を培うことを目的としたカリキュラムです。

この半年間で、いろんな子どものいろんな「やる気スイッチ」を見てきました。おうちでの学習で、「勉強を嫌がる」「やる気が続かない」と悩む保護者の方も多いのではないでしょうか。そんな方へ、このブログが子どもとの関わり方のヒントになれば嬉しいです。

学習前の「チェックイン」

学習タイムでは、まず一人ひとりと「今日の目標」を話しあう時間=「チェックイン」を行います。チェックインは、遊びやおやつの時間から、学習タイムへと気持ちを切り替えるための大切な時間で、まさにやる気スイッチを押す瞬間です。

たとえば、「今日は繰り上がりの足し算を練習をしよう」「前回の解き方がとても良かったから、今日も思い出しながらやってみよう」といったように、前回の振り返りをしつつ、その日のゴールを明確にします。目標がはっきりすると学習に取りかかりやすく、できた時の達成感も大きくなります。

「やった!できた!」と喜ぶ子どもとハイタッチする瞬間は、私もとても嬉しく、子どもの「学習って楽しい!」につながります。

いろんな「やる気スイッチ」

「テスト」で燃えるタイプ

学習タイムで扱う教材では、学習単元の切り替え時にテストを行います。テストといっても、点数をつけたり、他人と比べたりするわけではなく、学習の到達度を確認するために行っています。テストに合格すると次の単元に進めるので、レベルアップが嬉しくて頑張る子もいます。

 

時間を計ると集中できるタイプ

 学習室には誰でも使えるタイマーを置いています。「20分間集中する」「算数のプリントを1枚何分でできるか計る」といった目標を立てることで、ぐっと集中できる子もいます。CAN!Pアフタースクールでは、その子に合わせながら、「速く・正確に」問題を解けるように指導しています。

ゲーム感覚で頑張れるタイプ

丸付けと問題を解く速さのどちらが速いかを競う「丸付けスピード勝負」や、間違いを減らす「消しゴム無しチャレンジ」など、遊び要素を入れるとやる気が出る子もいます。ただし、これだけに頼ると大人がいないと学習を進められなくなるリスクもあるので、ほかのやる気スイッチも一緒に探していきます。

ライバルがいると加速するタイプ

「ほかの子よりも先に進んでいる」という優越感や、「ライバルに負けたくない」という競争心が原動力になる子もいます。3年生のAちゃんは、「同じ学年のBちゃんに追いつきたい!」という思いから、通常の10倍の量のプリントを解いています。Bちゃんにも良い刺激になっているようで、よきライバルの存在がやる気につながることもあります。

6つの学習動機

学習タイムでよく見られるやる気スイッチの例を紹介しましたが、教育心理学者の市川伸一氏(東京大学名誉教授)は、学習の動機(やる気スイッチ)を6つに分類しました(市川伸一, 1995, 学習と教育の心理学(現代心理学入門3), 岩波書店


①充実志向 学ぶこと自体が楽しい。自分の興味のある内容だとやる気が出る。

②訓練志向 知力を鍛えるために勉強する。頭がよくなりたい!と思うときにやる気が出る

③実用志向 自分の役に立つ勉強ならやる気が出る

④関係志向 友達や、周りがやっていると、一緒に頑張れる

⑤自尊志向 プライドや競争心がモチベーションになる

⑥報酬志向 ご褒美があると頑張れる


子どもによって、どの志向が強いかはさまざまで、複数をあわせ持つことも多いです。その子に合った関わり方を見つけることで、自然と学習に向かえるようになります。

おわりに

おうちで勉強する際も、「今日はどんなことを頑張る?」「終わったら一緒にハイタッチしよう!」など、簡単なチェックインや達成感を共有してみるといいかもしれません。

CAN!Pアフタースクールでは、お迎えの際など、日々の学習の様子もお伝えしながら、おうちでの声掛けやサポートにもつなげていただけるように工夫していきたいと考えています。

これからも一人ひとりに合った学習法を一緒に探しながら、子どもたちが「自立した学習者」へと成長できるよう、サポートしていきます。

それでは、Hasta Pronto~