さとやまキャンプでの豊かな学び

こんにちは! CAN!Pスタッフのゆうやです。

CAN!Pスクールでは、昨日から今日にかけて、一泊二日の学年末キャンプへ行ってきました!

行き先は自然体験で普段から訪れているさとやま村です。さとやま村は佐賀県にある山の中の一画で、CAN!Pみんなで少しずつ開拓している場所です。

今回はそんな一泊二日のCAN!Pの様子と、そこでの豊かな学びについてお伝えしたいと思います。

いきなりの雨!

いざ出発!と意気込んでいたものの、なんと初日はいきなりの雨…

予定を変更してさとやま村近くの体育館をお借りして遊ぶことになりました。

ボールやバドミントンは用意していましたが、子どもたちの遊びは大人の想像を軽々とこえていきます。体育館で使わせてもらえることになった備品の台車で人を載せて運ぶ遊びが始まりました。

驚くことにこの台車で2時間以上遊び続ける子たち。

台車に乗る遊び、台車を押す遊び、目的地まで連れていくタクシーごっこ、

襲ってくるゾンビ(?)を迎え撃つ遊び。

遊び方はどんどん変化していきます。面白いのは、その中でメンバーが出たり入ったりして、そのときどきで遊びの様相が変わっていくところです。

飽きたら離脱するけど、気づいたらまた仲間に入っている。そうして、この台車での遊びがまるで生き物のように変化しているのです。

それぞれの楽しみ方

さとやま村では、さとやま村の森のデザインをしてくださっている酒匂さんに指導を受けながら、クヌギの木の植樹を行いました。さとやま村を新陳代謝が起こる生きた森に戻すとともに、子どもたちの大好きなカブトムシがやってくるようにするための作業です。

植樹では、まず地面に穴を掘り、そこに活性炭や落ち葉をいれて空気や水の通りをよくします。それから、用意しておいたクヌギの苗を植えていきます。

子どもたちはというと、穴をほる作業に没頭する子、炭を入れる子、落ち葉を入れる子など、それぞれが自分のやりたい参加の仕方で植樹を楽しんでいました。

面白いのは、この植樹作業にはほとんど参加せず、自分の遊びを貫いていた子たちです。登場したスコップを使ってただひたすら穴を掘る子、カエル探しへ旅立つ子、火起こしに夢中になる子。

それぞれが、それぞれなりに自分の夢中になることを見つけて楽しんでいたのです。

大人としては、子どもたちにもなるべく植樹に参加してほしいのですが、当然その時々で興味を持てるかどうかは変わります。植樹は「やった方が人生が豊かになる」とは思っていますが、「やらなければ困ること」ではありません。子ども本人が「やってみようかな」と思えたときに参加できれば十分です。

通常の学校では、このような任意参加という形はなかなかとれません。ですが、このキャンプでは

・子どもたちにとって普段から来ている慣れた場所

・いろんな遊びが生まれる大自然

・複数の場所で見守りができる大人の数

によって、子どもたちの多様な過ごし方をまるっと許容できる環境が整っているのです。

火起こしなら任せて!

生まれる一体感

さとやまキャンプでは、個々での遊びが保障されると同時に、協働する場面もたくさんあったことが印象的でした。

雨の中でも活動できるよう、声をかけあいながらテントを立てたり、夕食のカレーづくりにむけて食材の下ごしらえをしたり、ふだんの生活から離れた環境だからこそ生まれる協働、そしてゆるりとつながる一体感がありました。

お風呂にゲジゲジがでたことから、みんなで風呂キャンしようという抗議活動(?)では、CAN!Pスクール過去一番の一体感を記録しました😅

"風呂キャン"抗議中の子どもたち。最終的には虫退治して入りました。

メッシュワークな学び

今回のさとやまの子どもたちはまさに「メッシュワーク」な学びの姿そのものでした。

メッシュワークとは、文化人類学者ティム・インゴルドが提起した「生き方」についての概念です。点と点を最短距離でつなぐ「ネットワーク」構造に対し、メッシュワークは、歩くように伸びていく線どうしがからまりあうことで生まれる網構造になっています。

左:ネットワーク 右:メッシュワーク

『ラインズ 線の文化史』ティム・インゴルド より引用

今回のさとやまキャンプで言えば、体育館での台車遊びも、植樹への自分なりの参加も、みんなで協力する瞬間も、どれも計画されたものではなく、個々の選択が絡まり合った結果生まれたものです。

このようなメッシュワーク的な活動の中には、子どもたちが自分の意志で決定する経験、他者と協働する経験など、豊かな学びのチャンスがあります。

今回のキャンプでは、そんなメッシュワーク的な活動の中で、子どもたちが生き生き過ごしており、本当に充実した時間になったのではないかと思います。

さて、今年度の登校日も残り数日です。子どもたちが最後まで元気に来てくれることが楽しみです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!