こんにちは、みえです。
CAN!Pスクールでは、毎朝「サークルタイム」から一日が始まります。
子どもも大人も輪になって座り、出来事や気持ちを聞き合うこの時間は、CAN!Pスクールで安心安全の場をつくるための大切な時間です。
先日、朝のサークルタイムをしていてほっこりうれしい気持ちになる場面がありました。
今回は、サークルタイムと子どもたちの様子の変化についてお伝えしたいと思います。
はじめは「聞き合う場」になりにくかった
CAN!Pスクールでは毎日、朝と帰りにサークルタイムを設定し、みんなの気持ちを伝え合う場としています。前日の出来事や今の気持ちを伝え合います。
■人間関係を築き、安心安全の場を作る。
■他者とのコミュニケーションを学ぶ。
ということを目指しています。
開校して3カ月がたちますが、実は最近までサークルは、話している人がいても「相手を見て聞いていない」、話している人がいても「自分の話をかぶせて言う」ということがよく起こっていました。
そこで、サークルタイムを「どんな場にしたいか」についてスタッフ3人でじっくり話し合い、次のグラウンドルール(基本的な約束)をつくりました。

また、サークルの流れを視覚化したカードを作り、順番を毎回確認できるように工夫しました。


さらに、出来事や気持ちを伝える方法として話すだけでなく、絵や文字で伝えることも表現の一つとしてできるよう、一人一人に表情のマーク、ホワイトボードとペンを用意しました。

少しずつ「聞き合う場」に
少しずつ、サークルの時間が変化してきました。
先日の朝のサークルはこんな感じでした。
Aくんは、お気に入りの写真やおもちゃを家から持ってきて、「オレが一番気に入っているのは、この中のどれでしょう?」と嬉しそうに紹介してくれました。
聞いているみんなも「(手をあげて)はい!これ!?」と楽しそうに答えて、一番のお気に入りがわかると、「見せて見せて!」とAくんの話を聞いていました。
Bちゃんは、「きのう食べた、じゃがいもでつくってあるようなおかずがとってもおいしかった」と話してくれました。
その話題から「それは何という料理だろう?」「どんな形?」と自然な会話が広がっていきました。
また、Cちゃんは、家でゆっくり過ごしたという昨日の出来事をホワイトボードに書いて伝えてくれました。
文字を書き始めるCちゃんに他の子が顔を寄せて、何と書いているのかじっくり見ていました。
この日のサークルでは、一人の子の話に、他の子どもたちが自然に顔を寄せ合って、「この子の話を聞きたい」と、体全体で聞いている姿が印象的でした。
自分の話を聞いてもらえるという安心安全な雰囲気が少しずつできてきているように感じられて、その様子を見ているわたしがうれしい気持ちになりました!


これからも場づくりを
今回は、CAN!Pスクールでのサークルタイムの様子についてお伝えしました。
サークルタイムを通して、今の気持ちを言葉にすること、だれかの話に心を寄せること、そして「聞いてもらえた」「わかってもらえた」と感じることが、子どもたちの中で少しずつ積み重なっていくといいなと思っています。
これが、安心安全の場をつくることにつながっていきます。
そして、CAN!Pスクールでの全ての活動の場が、子どもたちにとって安心安全な場になってほしいと願っています。
わたしたちはこれからも、サークルタイムの輪のなかで、子どもたちの声が自然にあふれ出すような場づくりを大切にしていきたいと思います。